ISO13485 品質マニュアルを理解する 製造及びサービス提供に関するプロセスのパリデーション7.5.6
要求事項
製造及びサービス提供の過程で結果として生じるアウトプットが、
それ以降の監視又は測定で検証することが不可能であるか検証を実施しない場合は、~~略~~
組織は、次を含むプロセスのバリデーションの手順を文書化する。
- プロセスのレビュー及び承認のために定めた判断基準
- 設備の認定及び要員の資格認定
- 特定の方法、手順及び判断基準の使用
- 適切な場合、サンプルサイズの根拠を伴う統計的手法
- 記録に関する要求事項(4。2.5参照)
- 再バリデーションの判断基準を含む、再バリデーシヨン
組織は、製造及びサービス提供のために使用するコンピュータソフトゥェアの適用のバリデーションの手順を文書化する。
このようなソフトウェアの適用は,初回の使用前にバリデーションを行う。
~~略~~
(4.2.4及び4。2.5参照)。
全部引用したいのですが、著作権の問題があるので出来ません。
いずれにしても、13485を取得するのであれば、規格の本は購入して下さい。
この項で言っていること
7.5.6 製造工程のバリデーション
バリデーションが必要なケース
作った後の検査で良否が確認できない工程、
あるいは時間的・経済的な理由で検査をしない場合。
工程は、事前に、
その製造方法に問題がないことを証明(バリデーション)して下さい。
バリデーションでは、想定通りの製品が、
継続して作れることを証明する必要があります。
管理する項目
証明の一環として、以下の中で当てはまるものについて、決めて実行すること。
a) 製造条件(実施方法)が適切であることを確めて下さい。
b)これを承認する。そのためのルールを作る必要があります。
(実機試作による確認、公的に検証・承認された方法の採用)
c) 設備を承認する方法を決めて下さい。
d)作業者の能力を確める方法も決めて下さい、
e) 作業方法を決めて実施する。(作業標準書の使用など)
f) 試作の結果を評価するために、統計手法を使う。その際に、評価用いるサンプル数の決定の理由を記録する必要があります。
g) 残すべき記録を決める(4.2.5に従って管理すること)。
h) どのような時に、証明(バリデーション)をやり直すのかを決めて下さい(製造条件の変更時、製品の仕様の変更時、定期的な実施など)。
i) 再確認のやり方も決めて下さい。
j) 製造条件を変更する時は、責任者が承認する。
ソフトウェアのバリデーション
コンピュータソフトウェアが、製品ラインに組み込まれている場合は、
そのソフトウェアが想定通りにはたらくことを、試運転をして確認をすること。
そのためのルールを、文書で定めること。
試運転による確認は、
製造を開始する前に実施して下さい。
ソフトウェアを変更した時(バージョンアップした時。入力したプログラムの変更)や、
異なる製品に使用する時は、
改めて試運転をして確認して下さい(再バリデーション)。
ソフトウェアのバリデーション(または再バリデーション)の考え方や方法は、
リスク(不良の発生、治療への影響)に応じて決めて下さい。
バリデーションの記録
バリデーションとして行った試験の結果、
及びバリデーションの結論を記録として残して下さい。
また、その結論を受けて対策を行った場合は、
その結果の記録も残す必要があります。
またそれは、4.2.5に従って管理して下さい。
目的
この項は、プロセスバリデーションに関する要求事項を提供しています。
何をするべきか
プロセスバリデーションは、
アウトプットが十分に検証できないプロセスがある製品で行う必要があります。
会社の製造工程が一貫して仕様に合致する製品を提供する能力があることを確実にするために、
組織が使用するメカニズム又は活動です。
さらに会社は、会社の目的に照らして、
検証可能なプロセスをバリデートすることを選んでもよいのです。
プロセスバリデーションは、計画の開発、
特定プロセスの幾つかの評価の実施及び記録したデータの収集及び解釈を合みます。
これらの活動は、四つの段階からなるモデルに帰結することもできます。
- 装置仕様のレビュー及び承認
- 使用する装置の初めの認定及び必要なサービスの提供一据付け適格性の確認(IQ)として知られています
- プロセスが受入れ可能な結果を生み出すことの立証及びプロセスパラメータの限界(ワーストケース)を確立する運転適格性の確認(OQ)として知られています
- 長期でのプロセス安定性の確立は、稼働性能適格性の確認(PQ)として知られています
表1は、通常パリデートした方がよいプロセス検証で十分カバーできます。
プロセス又は使用の環境の個別の考慮が必要な、
幾つかのバリデーションの要素を取り入れて管理するプロセスの例を示します。
表1 プロセス≫.びバリデーション/検証の必要性の例
バリデーションを実施すべきプロセス | 検証で満足出来るプロセス | 個別に必要性の検討を要するプロセス |
殺菌プロセス
無菌処理プロセス 溶接プロセス 成形プロセス 押出し成形プロセス 無菌 バリアシステムの形成プロセス 凍結乾燥プロセス 熱処理プロセス |
手加工切削プロセス
溶液の色彩、混濁、pH試験 プリント基板の目視検査 布線作業及びその試験 |
洗浄プロセス
入手による組立プロセス NC切削プロセス 封入プロセス |
新しいプロセスの導入又はプロセスの変更(例:是正処置の後)
プロセスはバリデーションが必要かを決めるために評価して下さい。
プロセスバリデーションの計画には、次の考慮を含めて下さい。
もちろん、他にもあるかと思います。
- 使用する装置の設定を含むプロセスパラメータの正確さ及び変動性
- 品質要求事項を確実にするために必要な運転員の熟練,能力及び知識
- 環境パラメータを含む全てのプロセスパラメータの適切性
- 適切な場合、プロセス及び装置の適格性の確認
- 許容基準及びこの基準に合致しないプロセス性能の取扱いのためのプロセス
- プロセス再バリデーションを要求する環境
- プロセスの変更の取扱い
プロセスバリデーションで用いることのできる統計的方法とツールも使って下さい。
会社は、適用する一つ又は複数の適切な方法を選んで下さい。
管理図、能力検討、実験計画法、傾向分析、ロバスト(頑強)設計法、
サンプリング計画及びミスよけはその例です。
サンプルサイズの根拠には、
伴うリスクに基づくことが可能です。
リスク分析の文書がこれをサポートします。
清浄化プロセスはプロセスエージェント又は他の汚染の除去が要求されるでしょう。
このような清浄化プロセスは、文書化した手順により、
汚染の除去のためのプロセスの有効性についてパリデートして下さい。
清浄化プロセスは、汚染(例:微生物,ウィルス,化学品,放射性物質)を取り除くことを意図しています。
バリデーションプロトコル、バリデーションの結果及び最終的運転手順は、
必要な技術的知識及び適性をもった個人によってレビューし承認して下さい。
医療機器上の微生物汚染についての追加的情報はISO11737-1で得ることができます。
ある種のプロセスは、
運転員が特別の訓練又は特別の認定を受けたり、
又はプロセスそれ自体が特別の承認を受けることを求められます。
次にその例を示します。
無菌バリアシステムで用いるパウチのヒートシールを行う運転員を認定するとします。
もし、シールの正常さのための目視又は他の非破壊試験がシール強度についての情報を与えないとしたら、
シール強度を保証するために、運転員は、パリデートしたプロセス手順に従って、
シールプロセスの訓練を受け、資格認定されることが要求される。
会社は、パリデートしたプロセスの性能上の変動のリスクを管理するために、
定期的な再バリデーションが必要であると決めることができます。
さらに、適用できる規制要求事項又は規格が特定のプロセス(例:滅菌)
について定期的な再バリデーションを要求していることがある。
再バリデーションの必要性は、評価し文書化して下さい。
この評価は、品質指標、製品変更、プロセス変更、
外部(規制又は規格)要求事項の変化及び他のこのような環境の結果からの回顧的結果を含めて下さい。
再バリデーションは、もし、元のバリデーションの全てについて今の状況では必要とされない場合、
初めのバリデーションほど広範囲に行う必要はありません。
例えば、新しい装置の影響などの場合、
OQ又はPQの幾つかの要素を繰り返すだけで良いのです。
他の例として、原料供給者の変更があります。
この変更のプロセス及び結果である製品への影響を考慮して下さい。
新しい原料とプロセスの相互作用が好ましくないこともあります。
OQ及びPQの一部が再度実施の対象となる場合もあります。
プロセスバリデーションについての追加的指針は、
GHTF/SG3/N99-10:2004を参照にして下さい。
プロセス管理に用いるコンピュータソフトウェアの適用のバリデーションに関するISO13485の要求事項は、
どのように入手したかに関わらず適用されます。
このような製造の自動化又はプロセスコントロールのために購買、開発、
維持又は変更するソフトウェアに適用されます。
コンピュータソフトウェアの適用のバリデーションに関する追加的情報はGAMPガイドライン又はISO/TR80002-2を参照もして下さい。
ISO13485:2016+QMS省令対応の品質マニュアルのお求めは、上の画像をクリックして下さい。
大変勉強になります。ただ、この章の数個前の記載から、異様に誤字、脱字、接続詞抜け、妙な日本語の言い回し等、非常に違和感を覚える文章が増えてきています。まるで、日本語を覚えたての外国の方が、片言の日本語で四苦八苦しながら文章を書いたようです。6章辺りまではあまり感じませんでしたが、7章に入ってからその傾向が顕著になった気がします。
申し訳ありません。
見直します、ありがとうございます。
PDFをテキストに変換した部分でミスが多かったと思います。
このころ、業務が重なってチェックが甘い状態でした。
近日中に、大改修します。