PCR検査関連の新型が続々登場


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PCR検査関連の新型が続々登場。医療機器最前線レポ

流行りに左右されにくい業界とは言え、やはり医療の現場にも流行りはあるもの。

これを流行りと言ってしまうのはどうかとも思いますが、
やはり今の流行の最先端は新型コロナウイルス関連の様々なものですよね。

そんな中、やはりPCR検査キットに関しても、様々な新作が登場。

現在最先端であるとも言っていいPCR検査キットの動向を見れば、
今の医療機器業界がわかるかもしれませんね。

遠隔検査が可能に!遠隔PCR検体採取システム

現在、医療機器のイノベーション分野の中心軸になりつつあるのが遠隔医療です。

そんななか、遠隔で検体採取のできるPCR検体採取システムが開発さています。

概要

丁度いい力で触れる技術リアルハプティクス。

そういったロボットハンドなどに応用される技術を開発するモーションリブは、
慶應義塾大学、横浜国立大学と共同研究で、遠隔PCR検査システムを開発しました。

このシステムによって、なんと言っても非対面でインターネット経由でPCR検査ができるということ、
そしてその結果、感染予防の非接触型検査であることが注目を浴びています。

特徴

このシステムの一番の特徴は、リアルハプティクス。

もともと慶應義塾大学が開発したロボットの力加減を円滑に細微に行うシステムで、
モーションリブはその制御を簡便化するICチップを開発。

これをもとに、実際触っているかのようなリアルな触感を遠隔で医療従事者にフィードックすることができます。

つまり、モニターで確認しながら検体の採取(基本的には鼻腔から)をするだけではなく、
その細かな抵抗や動作をバーチャルに体験することができるというシステムです。

これにより、検体採取の自動化までも視野にはいるシステムとなっています。

最先端IT技術と大学との産学共同事業

やはりこのニュースの一番のポイントは、
異業種であるIT関連企業の技術が生かされているということです。

しかも、その技術もまた、慶應義塾大学との共同開発のもとに生まれたものですので、
学の側面にも異学部参入とでも言うべき特徴があります。

まさに、包括的な協力によるイノベーションの好例です。

高速PCR検査キットで高精度の多種類の検査が可能に

新型コロナウイルスにおいては、PCR検査の迅速性と正確性が大きな問題になりました。

そこで開発されたのが、インフルエンザA型・B型・新型コロナを高速で、
しかも同時検査できる上に従来より高い精度の検査ができる検査装置です。

概要

9月7日、医療機器大手である澁谷工業はスディックスバイオテックと共同で新しいPCR検査装置を揮発すると発表しました。

その内容は、唾液を使った同一検体から、同時かつ高速に、
インフルエンザA型、インフルエンザB型、そして新型コロナウイルスの3種類の検査を行いうというものです。

しかも、早いだけではなく従来のものより高精度で行える装置になる予定だといいます。

特徴

流行り一番の特徴は高速化です。

一度の検査、しかも一つの検体から3種類のウイルス特定ができ、
さらには検査時間15分以内を目指しているということですので、かなりの高速化が期待できます。

そしてもう一つ、この装置のすごいところはその制度。

スディックスバイオテックが開発したSMGNP法という検査方法を使うことで、
これまで偽陽性のもととなっていた遊離RNA(死んだウイルス)を陰性判定できるという点。

これにより最も懸念されていた偽陽性の可能性がぐんと下がるのが特徴です。

しかも、この方法であれば前処理工程にかかるのはたった3分で、しかも専門的技術も不要だということ。

実用化されれば、かなりの期待が持てる検査技術です。

医療機器最大手の資本とべンチャーの技術

M&Aというわけではないですが、まさにいま世界の潮流である大手の資本とベンチャーの技術の融合。

それがこの新しいPCR検査装置の根幹であり、最も重要なポイントでしょう。

スディックスバイオテックは国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)のプレべンチャー事業から派生した、
鹿児島大学認定の学内ベンチャー企業です。

まさにその存在そのものが産官学の連携による存在と言っていいべンチャーです。

そして澁谷工業は、ボトリングシステムにおける国内トップシェア企業で、
世界シェアも多い世界企業なうえ、iPS細胞を用いた再生医療の分野での功績も目覚ましい企業です。

いわゆる中小企業の発想や技術に目をつけて大手とプロジェクトを組むというスタイルは今後も注目のカタチです。

世界基準に近づきつつある日本

技術力や生産能力においては、世界トップクラスの日本。

しかし、開発や特許という点においては欧米の後塵を拝し、
新興の中国にも及ばないという状況なのは事実です。

しかし、今回PCR検査における新技術を見るに、
その歩みは間違いなく世界基準に到達しつつあります。

特にPCR検査技術などは、
急激な需要の高まりが突如訪れるという特殊な経緯を経て現在に至るもの。

こういった、窮地にこそ、日本人の本来の柔軟性が発揮され、
一気に時代は進むものなのかもしれませんね。

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