医療機器業界へのベンチャー参入

医療機器ベンチャーの可能性を考える

医療機器は今後大きなイノベーションを持ってベンチャー企業が活躍できる環境にあります。

というのは、まさに先進国においては日本だけのはなしであって、
他の先進諸外国においては違います。

と、言っても他の先進諸外国において医療機器業界は斜陽なのかといえばそういうことではなく、
むしろ逆、つまりもうすでに医療機器業界は多くのベンチャーが闊歩するイノベーションの震源になっているのです。

ではなぜ日本で医療機器ベンチャーは育たないのか。

今回はそこに迫ってみましょう。

日本の医療機器ベンチャーが育たないわけ

まずはなぜ日本の医療機器ベンチャーが育たないのかを見ていきましょう。

日本は医療機器の後進国となりつつある

日本がものづくり大国であることは言うまでもありません。

たしかに韓国や中国というアジアの諸外国に押され気味ではありますが、
それでも世界におけるメイドインジャパンの力は大きな存在感を持って存在します。

しかし、実は医療機器業界においてはそうではありません。

現在、金額ベースで考えたときの世界シェアは診断系の装置で25%、
治療系の機器ではなんとたったの3%にとどまっているというデータも存在します。

これは、日本が潜在的に持っている技術力と工業力からはかなり少ない結果。

この先、中国の躍進などを考えれば、まさに日本の医療機器における後進国かが進んでいると言っても過言ではなく、
その根底には医療機器ベンチャーの育たない環境があるのです。

そもそも医療機器で起業しようという認識がない

いろいろな原因がありますが、
日本に医療機器関連のベンチャーが少ない理由のトップは、ひとつ。

そう、そもそも医療機器という発想がない。わけです。

そこにはいろいろな理由が考えられます。

まずは医療機器というものに関する知識がなく、医療機器の中には、
いわゆる町工場のような製造業でも適応できる製品があることを知らないわけです。

他にもIT系のSEが活躍できるプログラムも医療機器に内包されるものがあります。

その他、実は医療機器というもの間口が広く、様々な業態から参入でき、
様々な知識とスキルを持って参入できる業界だというのが知られていないわけです。

まずベンチャーとして起業しようとする人の選択肢に医療機器がない。

医療機器になんか参入できるわけがないと思いこんでいるせいで業界内に動きが生まれない。

これが大きなポイントです。

医療系ファンドが少ない

起業家が医療機器業界に目を向けない以上、
医療系のファンドが少ないのはしかたのないことです。

ただそのせいで医療機器業界のベンチャーが生まれる土壌が育たないということを考えれば、
卵が先か鶏が先かのような話になってしまいますが、良くないスパイラルにはいっているとも言えます。

また医療系ファンドが少ない原因として日本のベンチャーに対する考え方が大きくもあります。

日本でベンチャーといえば、起業して会社を大きくし、
そして自分が経営者としてずっと会社経営をしていくという感覚です。

しかし、欧米においてはベンチャーは会社を起業し価値を高くして売却するという形が主流。

つまりファンドとしてはこれと言っためぼしいシステムや製品を開発する起業に出資しても、
その結果その企業が大きくなるのを待たず起業を売却した売却益から返済を取れるという仕組みがあるのです。

これにより、安定した出資が整うというわけなんですね。

起業家がいなければ始まらない

医療機器業界のベンチャー。

その活況を待つためには、やはり起業家がいないとはなしは始まりません。

売却先はある

起業し成果を上げたあとその企業を売却する、
その売却先は日本にはたくさんあります。

というのも、大手企業の医療機器に対する意欲は、ここ数年上がってきていますし、
なにも日本企業だけがその売却さきに当たるわけではありません。

世界的に医療機器は成長産業なのですから、画期的なアイデアやイノベーションに関しては起業そのものだけが価値なのではありません。

アイデアや製品の権利に関しても引く手あまたの市場があるのです。

後は起業家がいれば良いサイクルが生まれる

そうつまり、起業家さえいればそこにはサイクルは生まれてきます。

医療系のファンドはたしかに少ないですが、医療機器業界にベンチャーが増えれば、
もしくは新規参入起業が続出すれば、当然それは自ずと増えてきます。

まずは、起業する人間を増やす。または新規参入者を増やす。

それが日本を医療機器後進国にしない一番の方法です。

医療機器ベンチャーに興味を持ってみる

もし、今起業したいもしくは新業種に参入を考えている人がいれば、
医療機器を選択肢に入れてみてください。

日本のものづくりを世界に発信できていない分野です。

業界として、非常に面白みのある分野であることは間違いないのですから。

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