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ハーボニー偽造品問題、医療の安全性を考える②

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ハーボニー
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医療機器メーカーの工場長を23年経験しました。 本名は菊地孝仁、匠習作はペンネームです。 設計・製造・品質管理・安全管理まで経験済みです。 私自身、医療機器総括製造販売責任者、医療機器製造管理責任者の資格を有しています。 また、薬機法に関する業務も長年経験しております、QMS、GVP、ISO13485のマニュアル作成・運用まで対応しています。 21世紀のコア産業である、医療機器業界へ参入をお考えの経営者様、お気軽にご相談ください。

ハーボニー偽造品問題、医療の安全性を考える②

現金問屋というシステムによって引き起こされたハーボニー事件。

しかし、これは、正規の薬局で偽装薬品が売られるという衝撃的な事件であると同時に、
もしかしたら今後も、そして今まさに起こっているかもしれない事件でもあります。

今後の医薬品業界の在り方を考える上で、その点はしっかりとした認識が必要です。

ハーボニー事件はなぜ起こったか

ハーボニーの偽造薬品販売事件は、
なぜ起こったのか、その根本を考えてみます。

医薬品業界への信頼の逆効果

これはまず、医薬品業界に対する、一般の人たちの信頼というものは大きいでしょう。

じっさい、今回の件に関しては、一般の利用者がその内容物に関して違和感を感じたことで起こりましたが、
これは普段からハーボニーを使っていたからできることです。

しかし、普通、正規の薬局で渡された薬に対して違和感を抱くことが果たしてあるでしょうか?

偽造薬品を製造し現金問屋に持ち込んだグループがついたのはまさにここです。

チェック体制の難しさ

これが正規の薬局であったらどうでしょう。

これも、医薬品の卸問屋に対する信頼から、商品ひとつひとつのチェックはなかなか行わないでしょうし、
正規品と同じパッケージの商品を疑うことはないでしょう。

つまり、外観と中身が全く別物であった場合、
これを偽造薬品と見破るすべはかなり限定されてしまうんですね。

パッケージが正規品と同じであれば、薬局は疑わない。

内容物が、別の薬品であった場合、
消費者は気がつかないというのではわかりようがないのです。

世界では当たり前に起こっていること

ではこういった薬品偽造問題は、
世界ではどうなっているのでしょうか。

巨大な産業となっている偽造薬品の世界

じつは、医薬品に関して厳しい日本はこういった問題に関してはまさに蚊帳の外。

偽造薬品の販売や製造といった問題は世界中で頻繁に起こっており、
少し古いデータですがWHOによれば2010年で、その流通量は750億ドル(約9兆円弱)と巨大な産業となっています。

そして、欧米においては正規ルートに偽造薬品が紛れ込むという問題も実際に起こっているのです。

つまり、世界の潮流から考えれば、
偽造薬品問題はすでに大きな問題として存在しているもの。

2017年のハーボニー事件でやっと浮き彫りになった日本は、例外といっていいのです。

日本に迫る偽造薬品の魔の手

平成30年、全国の税関における医薬品の輸入差し止め件数は32万点に及びます。

これは前年比に比べると、なんと18倍という多さで、
それだけ日本の市場に対して偽造薬品製造業者の魔の手が伸びてきているということでもあります。

(参照:https://www.mof.go.jp/customs_tariff/trade/safe_society/chiteki/cy2018/20190308b.htm)

つまり、これまで国民皆保険制度や規律正しい医療制度によって守られてきた日本においても、
偽造薬品による事件はもはや喫緊の課題。

遠い異国の出来事ではないというわけです。

抑制する手段の一つとしてトレーサビリティーが重要

そんな偽造薬品の販売を抑制する方法として有効なものにトレーサビリティーがあります。

野菜などの農産物では一部運用されている

トレーサビリティーとは追跡可能性と訳される、
いわゆる誰が作ったかをはっきりさせることを言います。

これはもともと主に食料品に使われる言葉で、
この野菜はいったいどこのだれが作ったのかということが、
生産者にまで遡ってたどれるようにしてあるなどの状態を言います。

これにより、食の安全を保つと同時に、
食の「付加価値」をつけるために主に行われていることです。

医薬品のトレーサビリティー

中身と外が違う、正規のパッケージで中は偽造薬品。

こういった場合、最も困難になるのは途中に現金問屋を通していることで、
その薬品の流通経路が全く不明になってしまうことです。

これでは、特に末端の消費者にとっては、
その薬品が正規の正しいものかどうかわかるすべはありません。

そこで、この医薬品にもトレーサビリティーを持たせようという動きがあるのです。

誰にでも流通経路がわかれば抑止になる

つまり、製品に流通経路がはっきりわかる工夫がされていればいいというわけです。

これならば、小売りはもちろんの事、末端の消費者にとっても、
その医薬品がどういう来歴であるかがわかるため安心して購入および服用、使用することができます。

そして同時に、ここに不届きな犯罪者が参入することが難しくもなります。

問屋、小売、そして消費者とそれぞれがしっかりと来歴を知ることができれば、
そこに不審な跡が残るような行為はなかなか出来るものではありません。

2019年の薬機法改正で大きくメスが入った

この件に関して、というかハーボニーの一件をきっかけに2019年の薬機法改正で大きな進展がありました。

それは、薬品に対して、
その流通経路をはっきりさせるバーコードを添付しなければならないという方向で改正が進んでいるという点です。

もちろんそれが実現すれば大きな進歩となるでしょう。

しかし、それだけでは当然不十分です。

大事なことは、安全神話をキープしつつも、
それに対して疑いの眼差しを常に持っておくこと。

そして、医療に携わる人間が、しっかりとその責を認識しておくことにあるのです。

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医療機器メーカーの工場長を23年経験しました。 本名は菊地孝仁、匠習作はペンネームです。 設計・製造・品質管理・安全管理まで経験済みです。 私自身、医療機器総括製造販売責任者、医療機器製造管理責任者の資格を有しています。 また、薬機法に関する業務も長年経験しております、QMS、GVP、ISO13485のマニュアル作成・運用まで対応しています。 21世紀のコア産業である、医療機器業界へ参入をお考えの経営者様、お気軽にご相談ください。

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