ISO13485 監視機器及び測定機器の管理

ISO13485 監視機器及び測定機器の管理 7.6

要求事項

7.6 監視機器及び測定機器の管理

規定された要求事項に対する製品の適合性を実証するために、組織は、実施する監視及び測定を明確にする。

また、そのために必要な監視機器及び測定機器を明確にする。

組織は、監視及び測定の要求事項との整合性を確保できる方法で監視及び測定が実施できること及び実施されることを確実にする手順を文書化する。

測定値の妥当性を保証するために必要性がある場合は、測定機器に関し、次の事項を満たす。

~~中略~~

組織は、監視及び測定の要求事項のために使用するコンピュータソフトゥェアの適用のバリデーションの手順を文書化する。

このようなソフトウェアの適用は、初回の使用前バリデーションを行う。

また、適切な場合,そのソフトウェア又は適用への変更後にバリデーションを行う。

ソフトウェアのバリデーション及び再バリデーションに関する固有のアプローチ及び活動は、
製品がその仕様に適合する能力への影響を含むソフトウェアの使用に伴うリスクに見合ったものとする。

バリデーションの結果及び結論及び必要な処置の記録は、維持する(4.2.4及び4。2.5参照)。

注記 更なる情報は,IS0 10012を参照。

全部引用したいのですが、著作権の問題があるので出来ません。

いずれにしても、13485を取得するのであれば、規格の本は購入して下さい。

この項で言っていること

7.6 監視機器及び測定機器の管理

どのような測定機器を使うかを決めて下さい。

製品の品質を確かめるために、どのような検査・測定・工程の監視などを行うかは、自社で決めることです。

そして、そのために、どのような測定機器(監視装置・測定機器・検査機器)を使うかを決めて下さい。

求められる検査・測定の精度に合った適切な機器を選ぶ必要があります。

また、精度を得られるように測定方法を決めて下さい。

そして、これらの内容を文書化して下さい。

測定機器の管理方法

製品の品質を証明するために必要な測定機器は、その精度を管理する必要があります。

このような測定機器は、以下のように管理してください。

校正または精度の確認

校正または精度の確認して下さい。
(必要ならば、両方を行うこと)。

このような校正や精度の確認は、
定期的に行うか、またはその測定機器を使う前に行って下さい。

(重さ、長さ、温度のように)国際標準や国家標準があるものについては、
これらの標準に繋がるような仕組みで校正(または精度の確認)をして下さい。

国際標準や国家標準がない場合は、
自社で決めた方法で校正や精度確認して下さい。

どのような基準で校正(精度確認)したかを記録する必要があります。
(4.2.5に従って管理すること)

測定機器の校正や調整は、文書で定めた方法に従って行う

校正や調整ができる力量を持った人が、
適切な方法で行うように決めて文書化して下さい。

校正(または精度確認)の結果を記録する

1) 調整
精度を調整することが必要な機器は、調整して使用して下さい。

必要な場合には、繰り返して調整することも必要です。

調整/再調整を行った記録を残して下さい。

2) 識別
個々の測定機器について、「その機器が校正されているか」校正の状態が、
使用者にわかるようにして下さい。

3) 校正状態の保護
校正や調整された機器が、
勝手に操作されて狂わされるようなことがないように、対策を行って下さい。

4) 機器の保護
使用、持運び、保守点検、保管などの間に、
測定機器が破損したり、狂ったりしないように、正しく保護し、取扱って下さい。

必要な場合は、測定機器を使う人に教育を行う打て下さい。

異常時の処置

会社は、測定機器の精度が狂っていたことがわかった場合や、
測定機器に破損や異常が発生した場合は、
それまでにその測定機器を用いた製品に問題がなかったかどうかを調べて下さい。

調査結果は記録に残すこと。

狂っていた測定機器は、
校正、調整、修理、廃棄などの処理を行って下さい。

もし製品に問題があることがわかったら、
適切な対策を行う必要があります。

不良品の処理を行う必要がある場合には、
顧客や行政機関に連絡をする場合も想定して下さい。

コンピュータソフトウェアのバリデーション

コンピュータソフトウェアが組み込まれた測定機器を使う場合(あるいはコンピュータソフトウェアそのもので診断を行う場合)は、
そのソフトウェアで正しい結果が出ることを確認して下さい。

この確認のルールを文書で定めて下さい。

このようなソフトウェアの確認は、
最初に使用する前に行って下さい。

ソフトウェアの内容を変更したり、
使用条件が変わる場合には、確認をやり直して下さい。

ソフトウェアの確認/再確認の、実施時期や方法は、
そのソフトウェアが正しく機能しなかった時の影響の大きさ(治療への影響、患者への影響)【リスク】を考えて決めて下さい。

ソフトウェアの確認【妥当性確認】の結果を、文書または記録として残して下さい。

<補足説明>
ISO10012(JIS Q 10012 計測マネジメントシステム)が参考になります。

目的

この節は測定及び監視装置の校正に関する要求事項を含みます。

さらに、監視及び測定に用いるソフトウェアのバリデーションに対する要求事項も記載されています。

何をするべきか

監視及び測定の概念を理解することは非常に重要です。

・監視とは、期間を通して注目、チェック又は観察することです。
・測定とは、量、大きさ又は寸法を測定装置で測ることです。

監視と測定で用いる機器の校正は、適切な国家又は国際標準にトレーサブルである必要があります。

例えば、測定機器を校正するのに用いる標準機器は認定組織又は校正された機器によって校正されている必要があります。

また例えば、国際的に開発された標準に対して検証された特別な道具を開発したような場合、
このような内部で開発した標準は識別し、
承認し、適切なバリデーションによって最初の製品仕様にトレーサブルである必要があります。

校正は、製品実現を通して日常測定又は位視を行う範囲について実施する必要があります。

要求事項は、試験ソフトウェアを合む監視及び測定機器について明確に言及しています。

測定は、それ自身、物質、装置及び手順を含むプロセスであるとの視点から、監視及び測定機器の管理を対象とするアプローチが便利です。

要求事項の意図は、製品が顧客及び適用できる規制要求事項に合致することを確実にするために用いる監視及び測定機器の信頼性を組織に与えることです。

この節の要求事項は、製品の規定要求事項への適合を示すとき,組織によって適用できます。

これは、製品の製造及び検査の後での測定(例:取扱い,保管,包装,保護,発送又はサービスにおける測定)にもあてはまります。

文当化した手順は、装置の型、個別識別、場所、チェックの頻度、チェック方法及び許容基準を含むようにして下さい。

ある種の監視及び測定機器は組織によって提供されるサービス提供を含む製品の品質に影響を与える目的で使用しないものがあります。

したがって、次の例は、QMSに必要でない部分です。

  • 実際の製造プロセスの管理には使用しないが、表示のみを提供するのに使う機器(例:配管内に圧があることのみを示すのに使う圧力計)、又は消火器やスプリンクラーシステム

ビジネス管理に使う機器で、製品実現では使わない機器(例:作業時間管理のための時計、運転員の快適のための温度管理のサーモスタッ卜)

プロセス装置に附属の機器であるが,プロセスコントロールには使わない機器

ある種の監視及び測定機器は、初めの校正は証明は必要ですが、管理プログラムは必要でないものがあります。

組織は、定期的に目盛りの読みやすさを検証する場合はありますが、校正の頻度については必要ありません。

このような機器の例は

  • 水銀温度計
  • 金属製の物差し
  • 実験室のガラス製体積測定計
  • 他、校正に影響を与えるようなプロセスや環境に曝露しないもの

監視及び測定の物質が品質上の標準の提供を意図する場合、その物質の完全性を損なわないような場所で保管し維持して下さい。

監視及び測定の機器に関する追加的情報は、 ISO10012で得ることができます。

品質マニュアル

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