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医療機器の国際情勢と日本②

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診断系医療器機
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医療機器メーカーの工場長を23年経験しました。 本名は菊地孝仁、匠習作はペンネームです。 設計・製造・品質管理・安全管理まで経験済みです。 私自身、医療機器総括製造販売責任者、医療機器製造管理責任者の資格を有しています。 また、薬機法に関する業務も長年経験しております、QMS、GVP、ISO13485のマニュアル作成・運用まで対応しています。 21世紀のコア産業である、医療機器業界へ参入をお考えの経営者様、お気軽にご相談ください。


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医療機器の国際情勢と日本②M&Aと治療機器分野

前回、日本の国際的な医療機器業界における立ち位置をみてきました。

その結果、日本は診断機器において強いプレゼンスを発揮している反面、
長期期においては一部人工透析機などを除いてかなり低い水準に留まっていることが分かりました。

そして、そんな状況下でも世界の医療機器市場は右肩上がりに増大を続けています。

現在の日本の状況を踏まえた上で、今後、医療機器業界の中でグローバル市場をどう生き残っていくのかを考えてみましょう。

参考文献:みずほ産業調査 2018

世界の潮流は医療機器業界でもM&A

ここでひとつ注目しておきたいのがM&A(企業合併および買収)
これまで、一部IT企業などで盛んに聞かれていた言葉ですが、
実は今医療機器業界においてこのM&Aという手法が、大きな鍵を握るものとなっています。

IT企業などで盛んに行われてきたスタイル

まず、いぜんからM&A自体は様々な企業で普通に行われてきました。

しかし、2000年代に入ってIT企業が中心となって行ったM&Aは、これまでの『企業規模の拡大』だけを狙ったものではない、新しい形のM&Aだったのです。

それがベンチャーの吸収です。

つまり、敵対企業や同業他社を合併して大きな企業となるためではなく、
ベンチャー企業が有している新進気鋭の技術や特異な発想を買い取る形での企業買収です。

それはいうなれば、技術の買取といった形でのM&Aです。
それが、いま医療業界で盛んに行われているものです。

M&Aにより医療機器業界の趨勢もかわりつつある

2012年から2017年の間、
この5年間の医療機器業界の売上を見ると一つのことが分かります。

Medtronic、Fresenius、Stryker、Becton Dickinsonなどの企業が、
この5年で大きく順位をあげているということ、そしてその原因こそがM&Aです。

とくにMedtronicに関して言えば、
2012年の5位から2017年にはあのジョンソンエンドジョンソン(以下J&J)を抜き去って堂々の1位となっています。

これで、いかにM&Aの効果が大きいのかがわかるはずです。

M&Aが育たない日本の事情

そんな中、日本は先進国の中でもM&Aが育たない国として有名です。

ここには様々な理由がありますが、一番大きなのは文化的な風土とその印象です。

買収と言うとなんだか札束で頬を叩いて誇りごと買い取るイメージがありますし、
M&Aといえばハゲタカファンド!という人も少なくありません。

そう、つまり、日本におけるM&Aの印象は極めてマイナスイメージ。

これが日本にM&Aが根付かない大きな原因となっているのです。

イノベーションなくして日本の医療機器業界に未来はない

日本の得意分野である診断機器。

しかし、いつまでもこの分野が日本の医療機器業界の屋台骨を支えるということはないのです。

診断機器は停滞産業である

日本の国際的プレゼンスに影を落としその理由としてあげられるのが、診断機器の現状です。

というのも、いま、世界の医療機器業界の中心を担っている企業のほとんどが診断機器ではなく、主に治療機器を中心とした企業です。

利益率ベースで考えた場合、Medtronicなどの治療機器メーカーは30%超です。

対して、診断機器領域のBIG3であるPhilips、GE、Siemensなどの企業は16~22%と相対的に低くなっています。

日本においても、治療機器のテルモは25%超、対してキャノンや富士フィルムに関しては、なんと1桁台なのです。

買い替えのフェーズに入っている診断機器

このような状況の原因は、診断機器がすでに技術において頭打ちになっているという点です。

今後AIを活用した最先端の技術が生まれるにしても、
それはある意味マイナーチェンジでしかなく、いわゆる代替需要しか見込めない状況なのです。

しかも、先進国においてはほぼ普及してしまっていることもあり、
こちらも買い替え需要しか見込めないのが現状。

この状況を打破するために必要なのは、
いわゆる利益率の改善ということになります。

そこに、ベンンチャーの開発力を背景にしたM&Aが、
その一助となることは想像に難くないはずです。

治療機器分野のさらなる発展

そしてもう一つは業界全体のイノベーション、
つまり診断機器から治療機器へのシフトです。

例えばオリンパスと言えば、日本の医療機器におけるリーディングカンパニーであり、
内視鏡技術の第一人者である診断機器分野には欠かせない企業です。

しかも、現在オリンパスは内視鏡の圧倒的シェアを維持しながら、
治療機器分野の企業としても一定の地位を築き、日本のトップに君臨しているのです。

こういった、業界全体のイノベーションもまた、
日本の医療機器業界には喫緊の課題と言えるでしょう。

中小企業にこそ活路が存在する

日本の現状と今後の課題について2回に渡って考えてきました。

ここで、最終的にはっきりとしたことは、
日本において医療機器業界の今後の課題のクリアとさらなる進展には中小企業の力が欠かせないということです。

というのも、いま、重要なものはベンチャーの開発力と、
そして治療機器分野の進展だからです。

べんンチャーは言うまでもなく中小企業、そして、治療機器分野は診断機器分野と違って、
他業種、特に工業製品製造のスキルが生きやすい分野になるからです。

そう、つまり、日本の医療機器業界を支えるのは、
今後はこういった中小の企業です。

今の現状を打破するイノベーションは、
そういった場所から生まれてくるのだと言えるのです。

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