医療機器製造業参入のために覚えておく4つのポイント

スムーズな医療機器製造業参入のために覚えておく4つのポイント

医療機器業界は今最も参入先として注目するべき業界のひとつ。

その製造に関わる医療機器製造業は、
医療機器と「花」のつくものであるものの、
その本質は他の工業製品と変わらず、
普通の製造業からの参入も問題なくできるものです。

とはいえ、そこは異業種への参入。

難しくないとはいえ簡単なものでもありません。

ここではそんな医療機器製造業への参入を考えている方に、
その際に必要な4つのポイントについて考えていきたいと思います。

ポイント1 人脈の形成は不可欠

これまでの製造業と医療機器製造業ではその顧客や人脈がまったく異なってきます。

最も大切な人脈は『医師』

これは言うまでもありませんが医療機器を最も使うのは医師です。

製造業にとってユーザーとの関係というのは欠かせないものでありますし、
そこから広がっていく人間関係というのは経営上むしろ欠かすことのできないものですよね。

また医療機器製造販売業者との人脈も、
医師との人脈の中から出てくることが多くなります。

他にも、大手医療機器メーカー、医療機器商社、大学の教授など、
商取引上の人間関係から開発のアイデア源であるコネクションまで医師からたどり着ける人脈なのです。

ネットやイベントでの積極的な発信

こういった医師との人脈形成において一番良いのが、
公共機関やその他主催のイベントです。

それは産学交流会であったりセミナーであったり勉強会であったり、
特に中小企業向けの医療機器業界へ参入するためのそういったイベントは欠かせません。

また、ネットにおいてホームページなどを作り自社の技術をアピールするというのも必要でしょう。

この時に重要なポイントとしては、医療用語のわかる人間を育成しておくということです。

医師と開発の相談や、
それ以前の人間関係の構築の際に、医療用語をしっかりと理解できるというのは大きなメリットです。

ポイント2 需要判断を自分でしない

医療機器の需要と一般工業製品の需要は、とうぜんその内容もまったく違います。

ニーズの把握が難しい医療機器

一般工業製品はその一般製の高さからある程度の需要予測はできます。

しかし、医療機器はその内容の特殊さと閉鎖性から簡単に需要予測ができるものではありません。

それこそ、自分たちの企業で考えている最終製品の需要どころか、
競合他社の存在や同一製品の存在ですらよくわからないということもあるのです。

需要予測を立てる前にしっかりと勉強する

医療業界は特殊な業界です。

ですので、最終製品の決定を下す前にはとうぜん需要予測は必要ですが、
それよりもさらに前の段階で医療業界のトレンドや動向をしかりと把握しておく必要があります。

特に厚生労働省の白書、医師会の会報、業界紙や、
知り合いの医師もしくは医療機器業界の人へのリサーチはまめに行っておく必要があるでしょう。

また、自分たちの考えている製品の類似品や先行モデルについては、しっかりとした認識が必要です。

ポイント3 発注者を自分で決める

医療機器は突き詰めると際限のないものです。

医療におけるベストと製造におけるベストは違う

医療におけるベストにはある意味到達点はなく、どんなに小さな機器でも際限なくクオリティを求められます。

しかし、とうぜん医療機器ですから一定のレベルを維持しなければいけないと言うものの、
製造業にとって、際限なくその極みを目指すというようなことはできません。

アタリマエのことですが、儲からない慈善事業のようなことはできないのです。

ビジネスに理解のある発注者を見極める

医療機器の開発では、どうしても医師への依存度が高くなります。

しかし、その医師は医療の専門家なのです。
製造の専門家でも工業の専門家でもなく、ましてやビジネスの専門家ではありません。

ですので、ビジネス感覚やその認識のない医師とパートナーになれば後々苦労します。

際限のないやり直しや要求、段階的なモデルアップへの無理解、妥協の拒否。

こういった展開になれば、薬事承認も含めてなかなか上市に至りません。

ポイント4 アウトソーシング

最後は、アウトソーシング。

医療機器の開発や製造を行う時に、何もかも自分でやろうというのは無謀なはなし。

開発、申請、販促、営業の様々な点でアウトソーシングの余地があります。

中でも、ISO 13485などの導入に関しては、なかなか専門的な知識がないと取り掛かりにくい面があります。

そんなときは、しっかりとコンサルタントなどに任せるのも一つの手です。

例えば、スポットコンサルティングなどの利用もありです。

私は、3年前に「ビザスク」に登録しましたが、
医療機器関係のスポットコンサルティングだけで6件の依頼がありました。

医療業界はかなり特殊な業界であり、いろいろ面倒なことも少なからずありますから、
ひとりで悩まずトライしてみるといいかもしれませんね。

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