ISO13485 品質マニュアルを理解する 作業環境及び汚染管理

ISO13485 品質マニュアルを理解する 作業環境及び汚染管理 6.4

ISO13485 品質マニュアルを理解する 作業環境 6.4.1

要求事項

組織は、製品要求事項への適合を達成するために必要な作業環境の要求事項を文書化する。

~~中略~~

組織は次を実施する

a)要員の製品又は作業環境との接触が医療機器の安全性又は性能に悪影響を与えるおそれがある場合、~~略

b)作業環境内の特殊な環境条件下で一時的に作業するように要求された全ての要員は本人に力量があるか、~~略

注記:更なる情報は、IS0 14644及びIS0 14698を参照。

全部引用したいのですが、著作権の問題があるので出来ません。

いずれにしても、13485を取得するのであれば、規格の本は購入して下さい。

この項で言っていること

会社は、製品の品質を確保するために、
管理が必要な作業環境と、その管理レベルを 手順書に明示する必要があります。

作業場所の環境が製品の品質に影響する場合は、管理が必要な作業環境にどんなものがあるかを、
整理すること。その管理レベルと管理方法を、手順書で定める必要があります。

a) 社員の衛生管理
衛生的な製品の取扱いが必要な場合は、
作業者の健康状態、清潔さ、衣服の管理レベルを決め、文書で定める必要があります。

手洗い励行

b) 管理区域への立入者の管理
特別に管理された区域(クリーンルームなど)で、一時的に立入る作業者(清掃員、設備のメンテナンスなど)の力量を管理してください。
本人がその施設の特徴を理解し、立入方法をマスターさせるか、またはそれを分かっている人が管理する必要があります。

補足説明:ISO14644とISO14698は、作業環境に関する参考書です。

目的

この節項では、組織が作業を計画し提供するための要求事項を規定します。

環境に配慮し、製品の損傷や汚染を防止するための対策を講じています。

何をするべきか

製品の品質は、生産作業環境の影響を受けることがあります。

作業環境内で、製品の品質に影響を与える可能性のある最も重要な要因は次があります。

工程毎の設備
確立されたされた作業環境中の状態(温度や湿度なども含みます)
作業環境内の要員
配送サイクル中の保管条件及び、条件

作業環境に関して、組織は次を考慮する必要がある.

  • 作業場所に関連する適切な管理、パラメータ
  • 適切な顧客待機エリアと施設(該当する場合)
  • 適切な衛生設備及び要員の衛生設備の維持(例えば、洗面所)
  • 要員の非製造活動(例えば、 食べ物及び飲み物の準備)の分離
  • 潜在的なハザードによる リスクを避けるための方法/仕組み(例えば、電子部品の静電放電、動物由来の材料及び他のものによる汚染、揮発性化学薬品の漏出)

これらの要求事項は、製品及びサービスの適合性に直接影響を及ぼす活動に適用されます。

作業環境の管理の必要性及び管理を実施する程度は、
製造される製品の種類及び外部環境要因ごとに異なります。

作業環境の管理は、作業環境の特性が判明しているような条件に影響を及ぼす活動と変動を
指示、調節、調整、監視することを意味します。

目的とする作業環境の特性についての質的及び量的限度を定める必要があり、
どの程度管理能力が実施されるかを記述するのに用いることができます。

必要とされる管理の程度によって、
作業環境を確立、監視、保守するために必要な施設の建設、設備、資源、文書の種類が変わります。

環境管理システムは、得られたアウトプットを確認することができない場合、
バリデーションを実施しなければなりません(7.5.2及び7.5.2.1参照)。

これは、1回だけでなくシステムが正しく機能していることを確認するため定期的に監視する必要があります。

このようなシステム及び検査は文書化する必要があります。

ISO 14644の様々な部分は、
クリーンルーム及び関連する環境に関する追加情報を提供しています。

クリーンルーム

また、 ISO14698はバイオ汚染管理に関する情報を提供しています。

どちらも重要な情報ですから参考にして下さい。

製品の滅菌性について、
作業環境が製品の品質に影響を及ぼす可能性のある場合もあります。

そのような可能性のある状況の例として次の例があります。

  • 滅菌済みラベルを付ける
  • 無菌で供給されるもので、使用前に滅菌することを意図している
  • 有効期限が限られている
  • 特別な取扱い又は保管の必要がある
  • 静電気放電(ESD)の影響を受けやすい電子回路
  • 微生物学的又は微粒子状の清浄度又は他の環境条件によって、その使用が影響を受ける

このような状況が考えられる場合、以下のパラメータ管理に注意して下さい。
全てを考慮するのではなく、考慮しなければならないかを考えて下さい。

  • 温度
  • 湿度
  • 気流
  • 空気ろ過
  • 空気イオン化
  • 圧力差
  • 照明(スペクトルの成分と強度)
  • 振動
  • 作業面及びプロセスの清潔さ
  • 水質
  • 作業環境の人員数

管理の欠如によって使用時に製品品質に与えるリスクが増大し得るかどうか、
判定するための評価に当たっては、
FMEAやブレーンストーミング、
チェックリストなどを使って、漏れ抜けなく話し合って下さい。

環境管理が必要か、
またどの程度必要かを製品のリスクマネジメント活動の記録を通して追跡、できるようにする必要があります。

環境条件がその製造プロセスに重要である場合、
組織は製品がさらされる作業環境についての要求事項を確立しなければなりません。

一部の製品については、製品が製造工程にない時間帯(例:夜間又は週末)でも環境条件の継続的モニタリングの記録等で、
環境への暴露のトレーサビリティが確実にできるようにすることも必要です。

製品に悪影響を及ぼす可能性のある病状を有する人は、
それらの作業を担当することはできません。

風邪引き

とうぜんですが、作業者の健康状態を管理しなければなりません。

そして、病気から回復するまでその領域に入ることを防止することが求められます。

作業者は指導を受け、そのような条件を上司に報告することが求められます。

これは、製品によりますが医療機器の製造において特に重要です。

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