品質マニュアルを理解する 設計・開発の変更管理

 

ISO13485 品質マニュアルを理解する 設計・開発の変更管理 7.3.9

要求事項

7.3.9 設計・開発の変更管理

組織は、設計・開発の変更を管理する手順を文書化する。

組織は、医療機器の機能、性能、ユーザビリテイ、安全性、適用される規制要求事項、
及び意図する用途に対する変更の重要性を決定する。

変更会議

~~中略~~

設計・開発の変更のレビューには、その変更が、
構成部品及びプロセス内又は引渡し済みの製品、
並びにリスクマネジメントのインプット又はアウトプット及び製品実現プロセスに与える影響の評価を含める。

~~略

全部引用したいのですが、著作権の問題があるので出来ません。

いずれにしても、13485を取得するのであれば、規格の本は購入して下さい。

この項で言っていること

7.3.9 設計・開発の変更管理

会社は、設計・開発の結果を「変更」する際のルールを、
文書で定めて下さい。

会社は、設計・開発を変更する時、
まずその変更の重要さ(変更によって発生しそうな不具合。その不具合の重大さ)を判定して下さい。

例として、材料の変更などはとても重要な変更です。

重大さの判定は、医療機器の種類、危険性、
それを用いて行う治療の内容や治療の内容、
法律違反の可能性を元に判断して下さい。

その上で、不具合が起こらないように、
適切な管理を行うことを目的にルールを決めて下さい。

仮説と検証

設計・開発を変更する時は、
以下の管理を行うことが必要です。

a) 変更について(7.5.5に準じて)「設計・開発のレビュー」を行う。
b) 変更について「設計・開発の検証」を行う。変更によって計画通りの結果が得られたかを確認する。
c) 必要に応じて、(7.5.7)に準じて「設計・開発のバリデーション」を行う。
d) 責任者が変更を承認する。

変更のレビューの中で、
変更が製品の他の部分に影響を与えないか確認してください。

また、変更前の仕様で作られた製品に及ぼす影響についても確認が必要です。

リスクマネジメントの見直しの必要がないかも、
確認して下さい。

変更により新たなハザードが生まれることはよくあります。

そのため、
リスクの評価を変える必要はないかも確認して下さい。

変更前の製品を使用している顧客に影響がないかについても確認が必要です。

レビュー、検証、妥当性確認の結果を記録に残して下さい。

その結果として何らかの対策を行った場合には、その記録も残す必要があります。

目的

この項は、設計・開発の変更の管理及び文書化のための要求事項を示します。

対象は、リスクマネジメント及び製品実現プロセスを経た製品だけではありません。

プロセス内にある製品に対して変更の影響が評価されるという要求事項を含んでいます。

また、設計・開発の変更の重大性及び医療機器への潜在的影響を決定する際に考慮すべき詳細も含まれます。

何をするべきか

会社は、製品の設計・開発に係る全ての変更を正確に記録する必要があります。

会社は、それら変更がレビューされ、検証され、適切な場合バリデーションされ、
変更の実施前に承認されている証拠を示す必要があります。

レビューの一部として、組織は、全ての適切な部署及び要員からのインプットとともに、
構成部品及び引渡し済みの製品で変更の影響を評価する必要があります。

通常、設計・開発の変更が起こり得るのは、次の二つの状況です。

1) 初回の設計・開発中
2) 製品の出荷開始後

設計・開発インプットの承認後になされた設計・開発の変更は、文書化されなければなりません。

また、製造に引き波された製品に欠陥を修正するためになされた変更は、
文書化する必要があります。

これら変更の記録は、製品の評価の履歴となり、
不具合調査や将来の製品開発の手助けとするために非常に貴重です。

そのような記録は、エラーの繰り返し及び安全あるいは、
有効でない医療機器の開発を防ぐことができます。

評価と文書化の度合いは、変更の重大性に見合うものとしてください。

変更された手順は

  • 設計・開発要求事項がレビューされ承認された後
  • 製品の製造開始前
  • 製造開始後

上記どの段階の変更であれ、製品への変更をレビューし、
適切な場合パリデート/検証し承認することを確実にする必要があります。

さもなければ,医療機器が適切に機能しなくなり、
安全でないか、有効でない状況になることもあり得ます。

設計・開発プロセスを通して、変更の全体的な影響を見極めることができるようにするため、
変更を文書化し、会社の関連する部署に伝達することが重要です。

設計の見える化

変更管理に関して、次の活動を考慮することが重要です。

  • 変更の識別
  • 設計・開発計画のレビューと必要に応じた更新
  • リスクマネジメント及びリスク分析のレビュー又は更新
  • 変更のレビュー,検証,及びバリデーション
  • 変更実施に先立つてのレビューと承認
  • 既に生産し引渡し済みの製品への関連性の検討
  • 変更及び関連する活動の文書化
  • 医療機器ファイルと規制閲述書類の更新
  • 変更の有効性のフォローアップ

仕様、方法、又は手順に変更がされる場合、
会社は規制当局に新規又は改定した申請/登録が必要かどうか決定するための文書化された手順に従って変更を評価する必要があります。

この評価の結果は記録して保管する必要があります。

品質マニュアル

ISO13485:2016+QMS省令対応の品質マニュアルのお求めは、上の画像をクリックして下さい。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

上部へスクロール